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世界への影響

高まる相互利益が日・EU関係を成熟させる

グローバル・パートナーシップの進展

過去40年、欧州と日本は共に強力な経済圏として台頭してきました。EUと日本を合わせると、人口では世界の10%に満たない5億人ですが、GDPでは40%を越しております。このように世界において大きな存在であるが故に、地域と世界の両方における安定と安全の推進および維持に関する両者の総体的責任が増大しているのです。

日本とEUは、相互貿易や経済関係を超えた分野において、関係を強化し真の意味での世界的な協力関係を構築していくことを確固たる目標にしています。

アジア地域において、日本は欧州の最も重要なパートナーであり、また、日本にとってEUは、混迷する世界経済の中で安定と成長をもたらす中心的存在であります。2002年のユーロ貨幣への切り替えの成功とユーロが日本にもたらす経済的・政治的な影響の大きさがEUと日本の対話の重要性を一層押し上げ、以前にも増して強固な関係を築く機会が生まれています。

EUと日本は自由、民主主義、法治主義等、 共通の価値観を持っており、市場原理に則ったオープンな国際経済システムを尊重しています。このように共通の関心を持つEUと日本が、多国間における安定的な政治経済システムの発展を促進する上での盟友となっているのも当然のことです。

この目的の達成が、冷戦終結後の政治的不安定な時期や最近の深刻なアジアの経済危機の後ほど重要であったことはありません。EUと日本は、このような様々な問題から生じた要請に応えるべく、それぞれの役割を果たして来ました。幸いなことに、政治的・経済的相互依存のおかげで、EUと日本はお互いの利益につながるように発展を形づけることができるような力強い立場に身を置いています。従ってEUと日本は本質的に「グローバルなパートナー」であり、その関係はさらに強固になる可能性を持っています。

共通の利益を分かち合って

EUと日本の関係を発展させるための基礎は、1991年、オランダのハーグにおいて日本と欧州共同体、及びその加盟国との間で調印された共同宣言によって確かなものとなりました。この宣言は、包括的な対話と協力の原則と目標を大枠ながら定め、欧州理事会議長、欧州委員会委員長、日本の首相が出席する日・EU定期首脳協議を頂点とする高いレベルでの協議に関する枠組みを決めています。欧州委員会と日本政府の年次閣僚会議及び他の部門別高級事務レベル協議はこのような制度的な構造を強化するものとなっています。

ハーグ宣言は、EUと日本の関係に政治的側面を導入し、多くの分野での協力の強化を通して日・EU間にもたらすより広範な協力関係の始まりを告げるものでした。今日、EUと日本は世界的な問題について緊密な協議を行う真のパートナーとなりつつあるのです。

日・EU関係の3つの基軸

  • 政治対話
  • 経済と通商における協力
  • 共通の世界的課題における協力

EUの対日政策の指針となっているのは、閣僚理事会が1995年5月に採択した結論で、この指針は欧州委員会が同年3月に「欧州と日本:次のステップ」と題する報告書において提案した、長期的展望を持つ均衡の取れた協力的アプローチを確認するものです。このアプローチは1999年4月21日に欧州委員会が提出した日本に関するワーキング・ペーパーに引き継がれるもので、そこには次の世紀に向けてEUと日本との関係を強化するための新たな政策が提案されています。

1991年のハーグ共同宣言の内容は年次首脳協議(サミット)において一層強化されています。最近の一連のサミットでは経済的議題と政治的議題に同等のウエートが置かれ、日・EU関係における政治的要素に払われる関心の高まりを証明しています。

日・EU協力の新たな10年に向けた行動計画開始

2001年12月8日、ブリュッセルにて日・EU定期首脳協議が開催され、双方の首脳は日・EU協力の10年の立ち上げを宣言しました。今後10年にわたるより緊密な日欧協力を目指すための具体策を盛り込んだ「日・EU協力のための行動計画」が採択されたのです。首脳協議では、同時に「テロに関する共同宣言」が発表されました。

これらは日・EU関係が確実に進展していることを表しています。行動計画は、関心を共有する領域において協力を進めることによって、日本とEUがお互いの関係の可能性を最大限に引き出すことを目指しています。

双方の貿易と経済関係が安定していれば、日本とEUがさらに広範囲な関係を発展させていく可能性はより高まります。それが、日本市場へのアクセスの改善と効率向上をEUが重要視しているもっとも大きな理由の一つです。特に、不必要で障害となる規制の撤廃を含む、日本経済の規制緩和は、貿易ならびに外国投資に対する障壁を除去するためには不可欠のものです。このプロセスは日本の景気浮揚を助け、日本を世界経済システムによりしっかりと組み込むことにつながるという意味で、相互の利益となります。構造改革と規制改革は日本が長期的に持続可能な経済成長の軌道に復帰するためのカギとなるのです。

将来への展望

経済通貨同盟(EMU)は、世界最大の貿易圏であるEUにその経済力に見合った国際通貨をもたらすことになりました。さらに、EUは中・東欧への拡大のプロセスに入っています。その結果、EUは将来一つのまとまった声を有するさらに強力なパートナーになることでしょう。

一方、日本も世界における地位を高めつつあり、政治と経済の両面での国際的な役割を拡大しつつあります。日本は革新と変化のための政策に踏み出し、世界における政治経済大国としてのさらなる成長を妨げるような諸問題に取り組んでいます。

EUと日本は利害を共有しうるが故に、行動計画の枠組みの中でお互いの協力関係はさらに拡大・強化の方向に向かうと予測されます。その際、例えばASEMを通じて、あるいはまたWTOの新ラウンドを推進するための共同作業によって、多国間の枠組みで発展するのみならず、経済・政治および協力の分野においては二者間で推進されることでしょう。

グローバルなパートナーシップの関係をさらに築き上げるための鍵は、双方がいかに効率的に共通の関心を共同行動に換えていけるかにあります。

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