ミレニアム開発目標に関する国連総会におけるバローゾ委員長のスピーチ
2008/09/25
Speech 13/2008
ジョゼ・マヌエル・バローゾ, 欧州委員会委員長
SPEECH/08/462
ニューヨーク
<日本語仮訳>
各国大使およびご参会の皆様
本日は、ミレニアム開発目標(MDG)を成功させるために何をするのかについて、各々があまり大げさな表現を使わずに説明するための会議です。さもなければ、私たち、国際社会はこの野心的ではありながら、実現可能な目標をなぜ達成できなかったの説明を準備することになってしまいます。この会合が、ミレニアム宣言採択以来、最も重要な集まりであるのはそのためであり、あらためて潘事務総長のご尽力に感謝します。またブラウン英首相に対しましても、この1年間、MDGと開発課題において強力かつ不断の指導力を発揮されたことに、感謝したいと思います。
実際、やるしかないのです。ロケット工学の話ではなく、気候変動など、多くの途上国に特に大きな影響が及ぶ複雑極まりない課題が我々の目前にあるのです。
しかし、MDGを達成するためにまずしなければならないのは、援助を増やすことと、より効果的な援助を実行することです。この数週間の難儀をMDGという観点に照らしてみると、ボブ・ゼーリック氏が今週の初めに私に話したように、資金的な救済だけてはなく、人的救済を確実に行わなければなりません。
そのために、欧州連合(EU)ではEU行動計画という形でコミットメントを示し、6月の首脳会議において採択されています。EUはこの行動計画を貫き、結果を出す必要があり、そうするつもりです。EU加盟各国も、EU全体として2010年までにGNPの0.56%、2015年までに0.7%との目標に沿った形で支援提供を拡充する立場を示しています。
開発援助を倍増することにより、EUは年間の教育援助を40億ユーロ、健康に関する支援を80億ユーロ、それぞれ増加することができるのです。
どれも大きな数字ですが、実際にそれが何を意味するのでしょうか。それは、新たに2,500万人の就学年齢児童が学校に行かれるようになること、5歳未満の体重不足の幼児が20%減ること、年間で400万人の子どもの命を救うことを意味するのです。
従って、まず支援を増やす必要があります。我々は、今年後半に開催される開発資金に関するドーハ会議において、この点について支持を呼びかけ続けるつもりです。
また、潘事務総長のアフリカにおけるMDGのための運営委員会からの勧告に従い、より効果的な支援を行うことも必要です。
それは、アクラの合意のように、以下のことを意味します。
- 支援の予見可能性: 例えばより直接的な予算支援
- パートナー諸国への対応をより効果的に行うために、ドナー国間の役割分担をより徹底すること
- 支援の生産性を高め、官僚的な要素を減らすために、国別の優先度と規則への対応を強化すること(2007年に、ドナー国からタンザニアに対して2,400の報告書の提出を求めましたが、これは説明責任というものではなく、愚の骨頂です。)
しかし、MDGを追求する途中で新たな危機への対応にも迫られています。特に、食料価格の高騰が最も深刻なのです。FAOのデータによると、2005年と比較して、今年は栄養失調に陥っている人の数が7,500万人増え、総数で10億人近くになっています。この数は今後も増えるでしょう。このような人々は2015年まで待つことはできません。今支援を必要としているのです。
このために、欧州委員会は途上国国のための新たな「食料ファシリティ(基金)」を創設する提案を行いました。短期的措置に充当済みの8億ユーロ以外に、このファシリティにより、途上国の農業生産を拡大するために新たに10億ユーロが提供されます。これにより、貧しい農民の手に、人々が必要としている穀類の生産を増やすための肥料や種子が渡ることになります。2009年の収穫に影響が出てくるように、EUの理事会と議会が、これを早急に承認することを祈念しています。
大使ならびにご参会の皆様、我々には短期目標と中期目標があります。また、MDGを達成しなければなりません。その道筋において、食料価格のような新たな危機を克服しなければなりません。失敗や試行をしている余裕はありません。
このような政治的に重要なプロジェクトにより、開発政策によって大きな違いを生み出すことができることがわかります。しかし、それだけではありません。この地球の最貧状態にある人々にとっては、生死を分ける問題なのです。
ご清聴ありがとうございました。
原文はこちらをご覧下さい(英語)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=SPEECH/08/462
