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スピーチ

欧州連合(EU)の50年

2007/03/25

SPEECH 03/2007

ヒュー・リチャードソン, 駐日欧州委員会代表部大使

過去50年にわたる欧州諸国の協力によって、欧州の人々は、多くの具体的な恩恵を享受してきました。例えば、欧州連合(EU)の加盟国の大半の間で はパスポート審査を受けずに行き来できるようになり、また、国境を越えた金融取り引きも、単一通貨ユーロの導入によって容易になりました。EUの交換留学 制度は、これまで何百万人という若者に出身国以外の国で学び、生活する機会を与えてきました。EUは、物、人、サービス、資本が自由に移動できる単一市場 を実現することで、人々の日常生活にも影響を与えました。EUはまた、世界最大の開発・人道的援助の供与を行っており、環境保護や消費者の権利、健康、男 女同権の促進でも重要な役割を果たしています。政策づくりにおいては、EUは過去50年の間、社会、財政、環境、地域政策の改善のために、広範な法的措置 を取ってきました。1957 年にEUの創設に尽力した人々は、偉大なビジョンを持っていたのです。

しかし、彼らとて、それから50年後の欧州、50年後の世界の姿を想像することはできなかったでしょう。グローバル化や地球温暖化など、今後取り組 んでいかなければならない大きな課題の一部はすでに明らかになっているものの、これからの50年がどういったものになるかを見通すのは、同様に困難なこと です。

EUが拡大すればするほど、その責任も増大します。しかし、常に変化にさらされている複雑かつ不安定な世の中では、EUは今後、その域外へと平和と 安定を広めていくことを求められるでしょう。そのためにEUは、より積極的に紛争予防や平和維持活動に関与し、その影響力を行使して、世界貿易におけるよ り公正で公平なルール作りを促すとともに、必要な場合には、これまで通り人道・開発援助を提供していきます。

しかしながら、EUにはパートナーも必要です。私は、EUと日本が共有する価値、すなわち、民主主義、法の支配、人権保護へのコミットメントを強調 したいと思います。こういった共通の価値の重要性は、決して看過すべきではありません。パートナーとして協力することで、EUと日本は互いに学び合い、助 け合うことができます。これらの価値を近隣地域に浸透させていくことは、我々の共通の利益に沿うものです。

真の誠意と友好の精神に基づき、共にこれらの共通の価値をたたえましょう。

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